JINSブランドのメガネを扱うジンズは2017年6月2日、アマゾン ウェブ サービス ジャパン主催の年次イベント「AWS Dev Day Tokyo 2017」で講演し、メガネ型ウエアラブルデバイス「JINS MEME」を支えるインフラ基盤について解説した。データ処理のアルゴリズムを逐次処理とする工夫によって、サーバーレス化を実現している。

ジンズのJINS MEMEグループで技術責任者を務める菰田泰生氏
ジンズのJINS MEMEグループで技術責任者を務める菰田泰生氏
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 JINS MEMEは視線の向きや瞬きなどを計測する3点式電位センサーと、頭部の動きを計測する6軸センサー(加速度やジャイロ)を備えたメガネ型のウエアラブルデバイス。計測したデータはBluetooth Low Energy(BLE)通信を介して、スマートフォンにワイヤレスで転送する。

 生データに意味を付して、メガネ装着者の状況を把握できる。覚醒や没入、落ちつきといった意識の状態が分かるほか、うつむき角度や姿勢の安定性といった動作の状態も分かる。これらを指標化することによって、ライフログのほか、運転時の眠気の検出といった用途に利用できる。

 ライフログなどJINS MEMEが提供するアプリケーションサービスはメガネ型デバイス本体、メガネからデータを受け取って活用するスマートフォンアプリ、クラウドという三つの要素で成り立っている。これらが連携動作してアプリケーションサービスを実現している。

 バックエンドの仕組みはパブリッククラウドのAmazon Web Services(AWS)上に構築した。バックエンドシステムの特徴の一つはシステム構成の柔軟性担保を狙い、AWS Lambdaを用いたサーバーレスアーキテクチャーを採用したことである。構築は電通国際情報サービスが担当した。