スマートフォンやタブレットでアプリを大量にインストールしたり、カメラで動画を撮影したりすると、内蔵ストレージの容量を圧迫しがちだ。microSDカードで容量を追加できればよいが、できない端末も多い。そうなると、内蔵ストレージの空き容量を確保するにはデータを別の場所に待避するしかない。
最近はGoogle DriveやOneDrive、Dropboxといったクラウドストレージサービスが充実しており、そこにデータを待避する方法がある。ただしクラウドストレージは、データの読み書き速度が通信環境に左右される。また携帯電話通信を使うと、大容量ファイルを保管するとパケット通信も半端ではない量となる。通信容量を使い果たして速度が遅くなったり、大量通信による通信規制の対象となったりする恐れもあるのだ。そのため、外出先で画像や動画、音楽といった大容量データを頻繁に読み書きするなら、クラウドストレージサービスは向いていない。
内蔵ストレージから待避したいデータを頻繁に読み書きするなら、ワイヤレスストレージが便利だ。ワイヤレスストレージは、パソコンやスマートフォン、タブレットからWi-Fiで接続できるストレージ。バッテリーを搭載しているので、電源を確保できない外出先でも活用しやすい。カードリードライターを備えた製品もあり、デジタルカメラで撮影した写真などをその場でスマートフォンやタブレットに取り込むような使い方もできる。
本特集では、最近の主要ワイヤレスストレージ製品を紹介していく。今回はエレコムの「MR-WI04WH」だ。
メモリーカードやUSBメモリーをストレージ装置にする
エレコムの「MR-WI04WH」は、小型軽量のワイヤレスストレージだ。本体サイズは幅70×奥行き75×高さ13.5mmで、スマートフォンの半分ぐらいの体積しかない。重量は56gとかなり軽い。
この製品は本体にストレージを搭載しておらず、512GBまでのSD/SDHC/SDXCカードや、128GBまでのmicroSD/SDHC/SDXCカード、USBメモリーを挿して使う。本体にSDカードスロット、microSDカードスロットとUSB端子を備えている。microUSB端子は、充電またはPCとの接続用だ。
対応フォーマットは仕様に記載されていないが、試したところexFAT、FAT32、FAT16でフォーマットされたSDカードは読み書きできた。日ごろ利用しているストレージはフォーマットしなくてもそのまま活用できると考えてよいだろう。