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ベトナムIT最大手の野望

「デジタルではインドの先を行っている」、ベトナムIT最大手FPT会長

FPTコーポレーション チュオン・ザー・ビン会長

岡部 一詩=日経FinTech 2017/05/12 日経FinTech

 「デジタルはこれからの15年を決める」――。ベトナムICT最大手FPTコーポレーションの会長で、同国のビル・ゲイツの異名を持つチュオン・ザー・ビン氏は、このように語る。ベトナムといえばオフショア開発の印象が強いが、傘下のFPTソフトウェアは自動運転をはじめとする最新技術への投資を盛んに進める。変わりゆくベトナムICT産業の今を、ビン氏に聞いた。

(聞き手は岡部 一詩=日経FinTech


注視しているIT業界の動向を教えてほしい。

 デジタルトランスフォーメーションという言葉には、非常に注目している。世の中全体がデジタルにシフトする中で、これからの15年を決める領域。当社は、この分野への努力は惜しまない。

 具体的には、IoT(インターネット・オブ・シングズ)や人工知能(AI)をはじめとする最新技術への投資とメインフレームのオープン化。この二つが、我々が力を入れている分野だ。最新技術をキャッチアップしながら、デジタル化の足かせになりかねないメインフレームからの脱却を顧客企業と共に進めていく。

 傘下のFPTソフトウェアでは、売上高の28%をデジタル関連の案件が占めている。インドのIT業界は2020年に、この比率を達成するという。デジタル領域で当社はインドに先行できているわけだ。もちろん、満足はしていないよ。次の5年、10年でいかに100%に近づけられるか。挑戦は続けていく。

FPTコーポレーション チュオン・ザー・ビン会長
[画像のクリックで拡大表示]

自社拠点で自動運転車を走らせる

最新技術への投資の内容は?

 何といっても、人材の育成が急務。当社には現在、IoT案件を専門で扱う技術者が1000人いる。これを早期に1万人にしたい。技術者を新しく育て上げるだけでなく、既存の技術者に興味を持ってもらうことも欠かせない。

 先日、AIや自動運転に関するアプリケーションの開発コンテストを開催し、145チームが参加するなど盛況だった。2017年の10月には、弊社拠点の「ホアラック・ハイテクパーク」内で、自動運転車を走らせたい。社員が移動などに使うことを想定している。

 最終的には自動車会社と手を組み、実用化するつもりだ。既に、ADAS(先進運転支援システム)の開発には取り組んでいる。社名はまだ明かせないが、米国や日本の自動車会社と共同で進めている。

 米ゼネラル・エレクトリック(GE)の「Predix」を代表とするIoT向けクラウドの技術者も拡充し、有資格者を500人に増やす。今は263人の「AWS(Amazon Web Services)」の有資格者も、500人に増強する。

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