赤字続きだったソフトバンクグループの米携帯電話子会社スプリントの業績が急回復してきた。通信網を改善した結果、通信品質が高まり回線契約数が伸びている。年2000億円規模のコスト削減や地域別の営業攻勢などの取り組みも奏功した。

 数年前は通信品質が米携帯大手4社中最下位で顧客流出が続き、フリーキャッシュフローがマイナスという「最悪の状態」(孫正義社長)だったが、孫社長は「誇りにかけて反転して見せる」と誓っていた。有言実行で結果を出した格好だ。スプリントの復活に向けた軌跡を追う。