スーパーコンピュータの性能ランキング「TOP500」。そのランキングの指標となるのが「LINPACK」と呼ぶベンチマークテストのスコアです。その実装の一つである「HPL(High-Performance Linpack)」を、クアッドコアCPUと1Gバイトのメモリーを備えながら4000円台で入手できる「Raspberry Pi 2/3(ラズパイ)」で試してみましょう。

ベンチマークツール「HPL」を実行
ベンチマークツール「HPL」を実行
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動作環境のRaspbianをインストール

 HPLの動作環境として、公式OSの「Raspbian(ラズビアン)」を用意します。ここではGUIを省いた軽量版の「Raspbian Lite」を利用しますが、GUI付きのRaspbianでも構いません。

 Raspbian Liteをインストールするには、公式インストーラーの「NOOBS」でネットワークインストールするか、Raspbian LiteのOSイメージファイルをダウンロードしてmicroSDに書き込みます。ここではRaspbianの配布ページからイメージファイルを入手します。2017年12月13日時点の最新版は「2017-11-29-raspbian-stretch-lite.zip」です。

ラズパイの公式OS「Raspbian」の軽量版である「Raspbian Lite」をダウンロード
ラズパイの公式OS「Raspbian」の軽量版である「Raspbian Lite」をダウンロード
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 イメージファイルはZIP形式の圧縮ファイルです。ダブルクリックで展開すると「2017-09-07-raspbian-stretch-lite.img」というイメージファイルが取り出せます。このファイルを「Win32 Disk Imager」などのフリーソフトを使ってmicroSDカードに書き込みます。

Raspbian LiteのイメージファイルをmicroSDに書き込み
Raspbian LiteのイメージファイルをmicroSDに書き込み
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