600円台からの手のひらサイズのボードPC「Raspberry Pi(ラズパイ)」シリーズは、メモリー容量が1Gバイトと一般的なPCに比べれば非力。そんなラズパイに適したLinux OSが、軽さとセキュリティを重視した「Alpine Linux」です。

軽量でセキュアなLinuxディストリビューション「Alpine Linux」。ラズパイ版のメモリー使用量は起動直後で約45Mバイトと少ない。
軽量でセキュアなLinuxディストリビューション「Alpine Linux」。ラズパイ版のメモリー使用量は起動直後で約45Mバイトと少ない。
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Alpine Linuxをインストール

 Alpine Linuxは、ネットワーク接続関連の機能に絞ったシンプルなLinuxディストリビューションです。Dockerコンテナのベースとして主流になりつつあります。ラズパイ向けの起動メディアを用意しているので、起動してインストーラーを実行するだけで簡単に導入できます。

 Alpine Linuxをインストールするには、まず公式サイトのダウンロードページにアクセスし、ページ最下段にある「RASPBERRY PI」欄の「armhf」ボタンをクリックしてOSの起動メディアを入手します。2017年10月4日時点の最新版は「alpine-rpi-3.6.2-armhf.tar.gz」です。

Alpine Linuxのダウンロードページ。
Alpine Linuxのダウンロードページ。
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 ダウンロードしたイメージファイルは、Windowsパソコンの場合は「7-Zip」で展開します。一度展開すると「alpine-rpi-3.6.2-armhf.tar」が取り出せ、さらにこの中からファイルを取り出してmicroSDカードのルートに展開してください。

microSDカードのルートにAlpine Linuxの起動イメージを展開
microSDカードのルートにAlpine Linuxの起動イメージを展開
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