Androidタブレットに「安いが遅い」という印象を持っている人がいるかもしれない。そうした人は、いちど高性能のAndroidタブレットを検討してみてはいかがだろうか。大容量のメモリーや高解像度の液晶画面など、安価なものとは一段違うスペックを持つ製品もある。

 ASUSの「ZenPad 3S 10 LTE」は、9.7型のSIMフリーAndroidタブレットだ。6コアのCPUと4GBのメモリーを搭載しており、Androidタブレットとしては高性能な部類に入るだろう。また、重量が500g以下ながら、7800mAhの大容量バッテリーを搭載。Wi-FiやLTEでの通信時に最大16時間動作し、連続待ち受けは最大616時間となっている。

 1536×2048ドットを表示できる高解像度液晶も魅力だ。キャリアアグリゲーションに対応するLTEの通信機能も備える。税別の実勢価格は約4万3000円。新しい9.7インチiPadのWi-Fi+Cellularモデルと比べると約1万円安い。

ZenPad 3S 10 LTEは9.7型のAndroidタブレット。「iPad」を意識しているのか、何となく見た目が似ている
ZenPad 3S 10 LTEは9.7型のAndroidタブレット。「iPad」を意識しているのか、何となく見た目が似ている
(撮影:スタジオキャスパー、以下同じ)
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背面の素材は金属で手触りが良い。表面はつや消しで、手の指紋や汚れが付きにくい。カラーバリエーションがないのは惜しい
背面の素材は金属で手触りが良い。表面はつや消しで、手の指紋や汚れが付きにくい。カラーバリエーションがないのは惜しい
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高解像度で見やすいディスプレイを搭載

 ZenPad 3S 10 LTEの大きさは、幅164.2×奥行き242.3×厚さ6.75mm。スマートフォン並みに薄いので、手で掴みやすい。重量は490g。500gを切るものの、画面サイズが同じ9.7型の「iPad Pro」(Wi-Fi + Cellularモデルで444g)や「iPad」(同、478g)などと比べると若干重い。片手で長時間持ち続けるには辛い重さで、使うときは両手でしっかりと持ちたいところだ。

 画面は、1536×2048ドットを表示できる高解像度ディスプレイを搭載しており、文字やアイコンの輪郭などはなめらかに表示される。ドットピッチが細かいためか、写真を表示したときにジャギーが目立ちにくい。画質はコントラストが高いからか、赤や黄といった暖色系の発色が特に綺麗だった。

 画面はIPS形式の液晶パネルを採用しているためか、視野角が178度と広い。どの角度から眺めても色が美しく見える。また、周囲の状況に合わせ、コントラストとシャープさを自動補正するする「VisualMaster」機能を備えており、画面の反射がしやすい環境で画面を見やすくするという。実際に直射日光が当たる屋外で利用してみたところ、画面はかなり見やすい。