「ビジネスメール実態調査2017」の結果をもとにビジネスメールについて話し合う平野所長と直井研究員。不快なメール、研修の有無、残業が多いと感じるかについて話は広がります。

直井研究員(以下、直井):所長~、これってどういう意味でしょうか?

平野所長(以下、平野):どういう意味って、鈴木さんからのメール?

直井:なんで分かったんですか!さすが所長、鋭いですね。

平野:直井さんがブツブツ言っているからだよ。

直井:ブツブツなんて言っていませんよ。鈴木さんから返信がきたんですが、こちらの質問に答えていないし、よく分からないんです。

平野:またか。直井さんが読んで分からないなら、私が読んでも分からないだろう。

直井:いやいや、ご謙遜を。所長なら分かるかなって思いまして。

平野:鈴木さんとのやりとりは、どうも噛み合っていないようだね。

直井:うーん。サービスを導入する予定なので確認したいことがあり、いろいろと聞いているんですがメールだと分かりにくくて。電話でも話しているんですが。

平野:今回はどんな返事がきたの?

直井:いまの条件で9月中にスタートできるか、できる場合、最短でいつから開始できるかを質問したら「希望日をいくつかいただけますでしょうか?」と返事がきたんです。こちらの希望を聞く前に、最短でいつから開始できるかを教えてほしいです。それによってこちらのスケジュールを組もうと思っていたんです。そもそも9月中にスタートできるのか分かりません。

平野:推測でしかないが、鈴木さんとしては「9月中にスタートできるから、希望日があればその日から開始できるように調整します」って伝えたいのかもしれないね。だとしたら言葉が足りない。

直井:そう書いてくれないと分からないですよ。

平野:相手からの質問に答える。これは意外とできていないことがある。聞かれたことに答えず、質問を飛び越えて話を展開する。間が抜けているから読み手を混乱させて質問がくる。回答したつもりなのに質問されることが多いときは、言葉足らずになっていないか見直したほうがいいね。

それに、今回のようなメールでモヤっとするのは理由が書いていないからなんだ。なぜ希望日を聞いているのか。その理由を書くことは、実は、直井さんの質問に答えることにもなるんだよ。