2395人の声によって導き出された「ビジネスメール実態調査2017」の結果をもとに、仕事でメールがどのように使われているのか、どのような課題があるのかを話し合う平野所長と直井研究員。今回は、メールの形式や通数、そして残業の多さとメールの使い方の問題にまで話題が発展します。

平野所長(以下:平野):コミュニケーション手段が多様化している中でも、メールは必須ツールといえることが分かったね。

直井研究員(以下:直井):そうしたメールの送受信に利用している主な機器は「パソコン」が96.33%と最も多く、「スマートフォン(iPhoneなど)」(52.36%)、「携帯電話」(13.15%)、「タブレット(iPadなど)」(10.56%)、「PHS」(1.84%)、「その他」(0.21%)という結果になりました。

仕事でメールの送受信に利用している主な機器
仕事でメールの送受信に利用している主な機器
(複数回答可)(n=2395)
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メール送受信に使っている機器、パソコンだけも約37%

平野:仕事でメールを使うときは、まずは「パソコン」での送受信をマスターすることが必要不可欠だね。

直井:そうですね。ちなみに、「パソコン」のみを選択した人は36.95%、「スマートフォン(iPhoneなど)」のみを選択した人は2.76%でした。

平野:私も「パソコン」と「iPhone」を併用している。周囲を見ても、併用している人が多いように思う。その結果がそのまま反映されたようだね。

直井:そうなんです。「パソコン」と「スマートフォン(iPhoneなど)」の両方を選択した人は49.02%で、約半数の人が併用しています。

平野:スマートフォンや携帯電話での仕事のメールの送受信については、会社によって見解が異なる。セキュリティの関係で、職場のパソコンでしか仕事のメールが送受信できなかったり、スマートフォンや携帯電話でのメールの利用は会社が支給する端末でのみ許可していたり。ルールは設けておらず、社員の判断に任せているケースもあるね。

会社が管理していない個人の端末に、仕事のメールの記録が残ることはリスクもある。端末を紛失したらどうする、退職したらどうするなど、今後、無視できない問題になるだろう。各自の良心に任せるだけでなく、組織としての方針を定める必要が出てくると言えるね。

直井:そうですね。メールの使い方というと、書き方や送り方に目が行きがちですが、そうした情報の管理にも注意が必要になっていきますね。