ビジネスメール研究所の所長として、メールの研究に精を出す平野所長。研究員として、日夜、メールの研究という名の修行に励む直井研究員。これまで、数々のメールの問題、事件を解決してきた。平野所長と直井研究員がアドバイスします。

サービス業D社からビジネスメール研修の相談を受けた直井研究員。研修実施を検討することに至った背景には、社員によるメールの誤送信があったようです。メールの誤送信を防ぐにはどうしたらいいのでしょうか。あらためて平野所長と話し合うことに。

直井研究員(以下:直井):そうでしたか――。はい――。かしこまりました。それでは6月5日、月曜日に伺います。よろしくお願いいたします。はい――。それでは、失礼いたします。(ガチャン)

平野所長(以下:平野):問い合わせかい?

直井:所長、はい。ビジネスメール研修を検討中とのことで、来週、打ち合わせをすることになりました。

平野:しっかり話をしてきてくださいね。

直井:はい!任せてください!いまのお問い合わせですが、メールの誤送信があったそうなんです。

平野:誤送信?

直井:ある担当者が、お客さま向けに新サービスの説明会のお知らせをメールで送った際、BCCで送るべきところをCCで送ってしまったそうです。

平野:あらら。

直井:お客さまから指摘されて気付いて、誤送信してしまった件数もけっこうな数のようです。すぐに、お客さまに謝罪とメールを削除してもらうよう連絡をして対応したそうですが、なかにはクレームになったものもあり「メールの教育体制はどうなっているんですか」といった声もいただいたそうです。

平野:そうなるだろうね。

直井:これまでメールの教育はしていなかった、研修も行ったことはないし、メールについて学ぶ機会もなかったとおっしゃっていました。今回、誤送信が起きてしまったこともあって、これを機に、会社全体でメールの使い方を見直すことになり、一斉送信についてもフローを見直すそうです。それで、何から手を付けたら、何を行ったらいいかということで、ご相談をいただきました。

平野:メールアドレスをBCCに設定するところを誤ってCCに設定して、メールアドレスが表示される状態になってしまったという誤送信は多いね。

直井:来週、打ち合わせをすることになったので詳しく聞いてきます。

平野:よろしく。ただ、すでに私の結論は決まっているよ。BCCを使わなければいいだけだ。それよりも、運用の提案をしてあげた方がいいだろう。