優れた提案にもかかわらず利用部門や顧客企業にうなずいてもらえない。逆に余計な要求を聞く羽目になってしまった――。そんな悩みを抱えるITエンジニアが少なくありません。
提案内容を検討したり、プレゼンテーション方法を見直したりする前に、もっと注意すべきポイントがあるのです。それは、「誰が言うか」。「この人の言うことは聞くべきだ」と思わせる「プレゼンス(存在感)」を高めることによって、無理筋の提案さえ相手にうなずかせてしまえるようになります。そこでこのコラムではプレゼンスの高め方を解説します。
優れた提案にもかかわらず利用部門や顧客企業にうなずいてもらえない。逆に余計な要求を聞く羽目になってしまった――。そんな悩みを抱えるITエンジニアが少なくありません。
提案内容を検討したり、プレゼンテーション方法を見直したりする前に、もっと注意すべきポイントがあるのです。それは、「誰が言うか」。「この人の言うことは聞くべきだ」と思わせる「プレゼンス(存在感)」を高めることによって、無理筋の提案さえ相手にうなずかせてしまえるようになります。そこでこのコラムではプレゼンスの高め方を解説します。
「だいぶ発言を聞いてもらえるようになってきた」―。自分のプレゼンスを意識するようになった山田さん。ユーザー企業のキーパーソンに説明する際の態度や立ち居振る舞いに注意し、以前よりも自信を持って話せるようになりました。
チームメンバーや後輩から軽んじられる、悪く言えばなめられてしまうと、仕事がうまくいかず、ストレスもたまります。なめられてしまう原因はいくつか考えられますが、特に重要で改善余地も大きいのは、態度や言動に問題があるケースです。強さを相手に認識してもらう必要があります。
プレゼンス(存在感)は個人だけのものではありません。チームで開発や運用に取り組むITエンジニアであれば、チームのプレゼンスをどう上げるかも考える必要があります。メンバーの昇進試験は絶好のチャンスの一つです。この機会を生かすために、ぜひ取り入れたい活動が三つあります。
プレゼンスは有事のときほどものを言います。三つのポイントに気を付けるとよいでしょう。一つは相手に安心感を与えるように悠然とした動きをすること。二つめは相手への共感を全面に打ち出すこと。三つめは感情的な言葉に勢いで反応しないことです。
仕事で大きな成果を出すためにプレゼンスを意識すべき相手は顧客企業だけではありません。社内の関係者にも意識する必要があります。
SNSは、自分の価値観や人間性などを伝え、ビジネス上のプレゼンスを高める目的にも役立ちます。ビジネスのプレゼンスを意識してSNSを活用する際の留意点を挙げてみましょう。
プレゼンスを向上させる方法は、自分の口でアピールすることだけではありません。むしろ、自分で「私は優秀で…」といくら強調しても、「自信過剰では?」と相手に思われてしまうリスクさえあります。そこで考えたいのが、“広告塔”を作ることです。
プレゼンスの目的は、単に自分をすごそうに見せることではありません。ビジネスでは相手から「この人の言うことは信頼できる。一緒にやってみよう」と共感してもらう必要があります。そのために三つの共感を意識してみましょう。
多くの人が一堂に会して意見を出し合うワークショップのような場では、より多くの参加者に積極的な姿勢を持ってもらう必要があります。そのためには、相手のプレゼンスに注目しましょう。相手が前向きに話せるように「あなたのプレゼンスを尊重していますよ」と伝えるわけです。
報告や発表をする際には、その内容だけを見られているわけではありません。発表を聞く人は、発表者の立ち居振る舞いや雰囲気、つまりプレゼンスを見ています。そこで三つのポイントを意識して相手に与える印象を管理しましょう。(1)登場時の姿勢、(2)服装、(3)相手との距離感です。
人は初対面の相手に対し、「この人は一体どんな人なのだろう?」と勘繰ってしまうものです。相手が否定的な状態では、いかに相手のためになる話をしても、聞いてもらえません。状況を変えるには、自分の内面の「精神性」が相手に伝わるように「語る」必要があります。
全く同じ内容の提案でも、「誰が言うか」によって、提案の採否は左右されます。提案を通したければ、「何を言うか」以上に、「誰が言うか」を磨く必要があるのです。