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清水久三子の提案は誰が言うか

有事にはあえて悠然と、落ち着きが存在感を高める

清水 久三子=オーガナイズ・コンサルティング 2017/12/25 日経SYSTEMS
出典:日経SYSTEMS 2017年12月号p.9
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)
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 A社の山田さんらが開発してきたシステムが、ついに本番稼働を迎えました。入念に準備してきたはずでしたが、トラブルが噴出してしまいました。

 「なんとかしなくては」。そうつぶやいた山田さん自身、ナーバスになっています。プロジェクトルームや会議室をバタバタと走り回りながら、懸命にトラブルの収拾に当たっています。

 ところが、ユーザー企業側の担当者の表情は険しさを増すばかりです。「これで大丈夫なの本当に?」と、きつい言葉を山田さんはもらいました。

 さらに、利用部門からも次々と問い合わせが入ってきます。

「これ一体どうなってるわけ?」

「その機能の操作方法は、説明会でお伝えしましたよね?」

「忙しいから覚えてられないよ!」

 山田さんの回答は、利用部門の機嫌を損ねてしまったようです。山田さんはやるせない気持ちになりました。

 ふと在田先輩の様子を見ると、この状況にも関わらず落ち着き払っています。怒鳴り込む勢いでやってきた利用部門の担当者には、「ご不便をおかけして申し訳ありません。もう一度こう操作していただけますか」と説明しています。すると相手の表情が和らぎ、「慣れてなくて、手間を取らせてしまいすみませんね」と姿勢も一変しました。山田さんは不思議でなりません。

 プレゼンスは有事のときほどものを言います。三つのポイントに気を付けるとよいでしょう。一つは相手に安心感を与えるように悠然とした動きをすること。二つめは相手への共感を全面に打ち出すこと。三つめは感情的な言葉に勢いで反応しないことです。

 一つめのポイントから見ていきます。有事は誰しも不安になるものです。筆者も若手の頃はバタバタしがちでした。そんなとき、「君が慌てているとお客様に不安を与える。悠然と接するように」と先輩に指導を受けました。

 そうなのです。慌てず落ち着いていると、周囲に安心感を与えます。チームリーダーやプロジェクトマネジャーは特に、内心では冷や汗をかいているとしても、落ち着いているように接しましょう。

 有事の際にどんな態度だったのかは人の記憶に長く残ります。有事に頼りないと思われるとプレゼンスが大きく下がり、その後の仕事にも響きます。逆に落ち着いた態度を保てば、普段以上にプレゼンスを向上させられます。

クレームには共感を強くする

 トラブル時は、問い合わせやクレームも普段以上に受けます。そこで大事なのが、二つめの相手への共感です。

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