かつて、PC向けCPU市場で米インテルと激しくシェア争いをした米AMD。ここ2~3年のAMD製CPUは、性能や省電力性でインテル製CPUの優位性を崩せず、PC市場ではAMDの存在感が薄れていた。そのAMDが満を持して2017年3月に発売したのが新CPU「Ryzen(ライゼン)」だ。

 Ryzenは新設計の「Zen」コアを採用したCPUで、AMDはインテル製CPUよりも価格性能比に優れるとアピールする。AMDは、このZenコアを現在のデスクトップPC向けだけでなく、サーバー向けやモバイル向けとしても展開し、PC/サーバー市場での巻き返しを図る。AMDが自信を持つZenコアのポイントと同社の戦略について解説する。