もはや「上司」という権威だけで部下を従わせるのは難しい。叱責はパワハラととられかねない。求められる成果も変わり、改革と新しい発想を求められ続ける。こんな時代に上司はどんな力を身に付ければいいのか。「5つのチカラ」に加え、データやITを使った科学的人材マネジメントにも触れてみよう。
日経情報ストラテジー2016年12月号特集 2020年に勝てるチームを作る「上司力」
目次
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1巻き込むチカラ 頼って成果、人と自分を見る目を磨け
リクルートスタッフィングのすご腕女性社長に学ぶ
競争がグローバルに広がり、苛烈になるなか、多くの企業が次なる成長の柱を求めて新事業開発に力を注ぐ。ルーティンワークは減り、組織の枠を超えたプロジェクトで創造的な仕事に臨むことが求められる。そして働く人の価値観や仕事のスタイルも多様化が進み、画一的なマネジメントでは対応しきれない。
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2やり切るチカラ 業務改革を挫折させない!50人の“プロマネ”育成
サイゼリヤ
業務改革で仕事のムダ取りをしたり、新事業で新しい収益の柱を育てたりしたい。アイデアはあるのだが、問題は実行力。最後まで「やり切るチカラ」が自分にあるだろうか─。自分にこんな問いを投げかけたことがある人は多いのではないだろうか。
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3引き出すチカラ 「もうできない」、心の壁を破り底力を呼び起こす
サイバーエージェント、星野リゾート、ライオン
「心を病んで出社できない」「目の前の仕事をこなすのに手一杯で、他のことに目が向かない」「自分の担当領域以外を学ぶのは時間のムダ」─。人が減り、1人ひとりの負荷が増すなか、自分の心に壁を作り「これ以上はできない」と閉じこもる社員は少なくない。
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4生み出すチカラ 現場密着、常識外しで隠れた価値をあぶり出す
ウィルグループ、日本アニメーション、ソニー
新事業の開拓は多くの企業が急務とするところ。とはいえ、今の事業とかけ離れた分野では土地勘がないし、今と同じような分野では市場の広がりが見込めない。こうした壁を乗り越えて新事業の立ち上げに成功したリーダーたちに迫ってみよう。ポイントは顧客視点。加えて、新事業が育ちやすい「培地」を整えることも重要だ。
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5評価するチカラ 数値目標撤廃、上司の真価が問われる
日本マイクロソフト
上司にとって部下の「評価」は難しい。上から降ってくる目標を、部下に納得して受け止めてもらえるか。評価の妥当性に納得してもらえるか。そしてたとえ悪い評価でも、部下のモチベーションを保てるか─。
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─番外編─ 会議を仕切るチカラ 上司の雰囲気が会議の雰囲気になる
ひどい会議は「あなた」のせいだ!
ここまで上司が備えるべき5つのチカラを見てきた。ここでさらにもう1つ番外編として、「会議を仕切るチカラ」について言及しておこう。というのも、日常の会議に不満を抱える上司は実に多いからだ。それにどう対処すべきなのか。
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副業ありでも残業なしでも勝てるチームを作れ
アデコ、神戸製鋼所、バクスター
社員の副業解禁、残業時間の削減、育児との両立支援─。企業の現場では、多様な勤務スタイルが広がってきている。企業として制度を拡充しても、現場の管理職が「石頭」ではなかなか機能しない。多様な働き方を成果につなげる上司のマネジメント術を探る。
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行動センシングでコミュニケーションを見える化
ネスレ日本、デロイト トーマツ コンサルティング
2020年に向けて上司力を持つ人材を増やしていくには、人材育成や適材適所の人員配置が不可欠。ここにITを活用する動きが始まっている。センサーで人の行動を見える化する「行動センシング」、人事システムなどに蓄積された評価や勤怠の情報を分析する「ピープル・アナリティクス」などを、チーム作りや成果を出す働…
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眠れる人事データでピープル・アナリティクス
テンプホールディングス、日本航空、日立製作所
社員の会社での一生が記録される人事データは宝の山。分析次第で、成果の上がるチームの作り方や、離職防止など様々な効果を期待できる。分析経験の少ない人事担当者をサポートするサービスも登場する。
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オフィスワークもロボットにお任せ
日本生命保険、オリックスグループ、三菱東京UFJ銀行
単純作業を自動化し、メンバーを考える仕事だけに集中させたい─。こんな上司の望みをかなえる新技術が脚光を浴びている。それはオフィスワークの定型業務を、ソフトウエアロボットに肩代わりさせて自動化するRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)。いわば事務作業の「ロボット」だ。入力や転記といったパ…
日経クロステック Special
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