毎日のように登場するIT製品・ITサービスの中には、価格や料金が際立って安いものがある。なぜ、それらは安いのか?本特集では、代表的な格安IT商品にフォーカスをあて、安さの理由を解説していく。

 今回紹介するのは、仮想化されたサーバーをインターネット経由で利用できるVPS(仮想専用サーバー)サービス。ドリーム・トレイン・インターネットが提供する、月額わずか467円(税別)の「ServersMan@VPS Entryプラン」を取り上げる。

 ISPのドリーム・トレイン・インターネット(DTI)が、VPSサービスの「Serversman@VPS」を開始したのは2010年。“ワンコインから利用できる”をキャッチフレーズに、税込み月額490円のEntryプランを設けた。7年近く経った現在も、当初と同じ税別467円で提供している(消費税率の変更に伴って支払額は若干上昇)。この料金は、VPSの中では最安クラスだ。

 Serversman@VPSにはEntryと、月額934円のStandard、同1886円のPro(いずれも税別)の3種類のプランがある。DTIは具体的なユーザー数を非公開としているが、ユーザーの割合はEntryが圧倒的に多いという。“お手軽プラン”が受けている格好だ。

 Entryプランでは、メモリー1GB、HDD 50GBの仮想サーバーをデータセンターで提供する。OSは、CentOSやDebian、Ubuntuなど複数のLinuxディストリビューションから選ぶ。プログラミング言語のPerlや、WebサーバーのApacheも初期導入済みとなっている(※)。その他のプログラムをインストールすることも可能だ。

※実際は、OSと基本的なソフトがテンプレートとして複数用意されており、それを選択する。

 VPSは、インターネット越しに仮想サーバーを遠隔操作して設定するのが基本的な使い方。パソコンにインストールしたSSH(セキュアシェル)のクライアントソフトから操作する。これとは別に、VPSの初期化などができるWebの管理コンソールが用意されている。

ServersMan@VPSの利用構成
ServersMan@VPSの利用構成
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SSHクライアントソフトからのVPS操作イメージ(出所:ドリーム・トレイン・インターネット)
SSHクライアントソフトからのVPS操作イメージ(出所:ドリーム・トレイン・インターネット)
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Webブラウザーから利用できる管理画面(出所:ドリーム・トレイン・インターネット)
Webブラウザーから利用できる管理画面(出所:ドリーム・トレイン・インターネット)
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 DTI事業部 事業部長 サービス企画グループ ジェネラルマネージャーの田中健介氏に、ServersMan@VPS Entryプランを安く提供できた理由を聞いた。