スペイン・バルセロナで開催中の「Mobile World Congress 2017」(MWC)にて現地時間の2017年2月28日、NECの新野隆代表取締役執行役員社長兼CEOが基調講演に登壇した(写真1)。NEC社長がMWC(前身の3GSM World Congresを含む)の基調講演に登壇するのは2007年以来、10年ぶりとなる。

写真1●NEC社長として2007年来の基調講演の登壇となったNECの新野隆社長
写真1●NEC社長として2007年来の基調講演の登壇となったNECの新野隆社長
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 新野社長が登壇した基調講演は、2015年9月に国連総会で採択された、持続可能な社会実現に向けた17の目標である「持続可能な開発目標(SDGs)」に対し、モバイル業界で何ができるのかというテーマのセッション。SDGsに含まれる「産業と技術革新の基盤を作る」「住み続けられる街づくり」といった目標に対し、NECもSDGsによく似た「地球との共生」「安全・安心な都市・行政基盤」「安全・高効率なライフライン」など7つの社会価値創造をビジョンとして掲げている。新野社長はこのようなビジョンに沿ったNECの取り組みを、豊富な具体例を交えながら説明した。

写真2●デジタルトランスフォーメーション(デジタル変革)は、見える化(Visualization)、分析(Analysis)、対処(Prescription)の3つの要素で実現
写真2●デジタルトランスフォーメーション(デジタル変革)は、見える化(Visualization)、分析(Analysis)、対処(Prescription)の3つの要素で実現
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 新野社長は、社会価値を生み出す鍵となるのが「現実社会を見える化し、分析、対処するデジタルトランスフォーメーション(デジタル変革)」であると説明(写真2)。NECはAI(人工知能)を含む多数のICTアセットを自社で保有する強みがあり、デジタル変革における様々な価値を生み出せると語った。