ソニーモバイルコミュニケーションズは2017年2月27日からスペイン・バルセロナで開催された「Mobile World Congress 2017」に出展し、Xperiaブランドの各種最新機器を展示した(写真1)。

写真1●MWC 2017のソニーモバイルブース
写真1●MWC 2017のソニーモバイルブース
(撮影:山口 健太、以下同じ)
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 本記事では、オープンイヤー型になった「Xperia Ear」のコンセプトモデルや、タッチ操作できるプロジェクター「Xperia Touch」の詳細をレポートする。

「Xperia Ear」がオープンイヤー型に進化

 コンセプトモデルの「Xperia Ear Open-style」は、両耳に装着するワイヤレス型のヘッドセット。一般的なイヤホンのようには耳を塞がない、オープンイヤー型であるため、周囲の音を聞きながら音楽や音声通話を楽しめる(写真2)。

写真2●Xperia Ear Open-style
写真2●Xperia Ear Open-style
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 ソニーの「Future Lab Program」で開発されたオープンイヤー技術を採用。イヤホンとは異なりドライバーユニットは耳の後ろに位置しており、音はパイプ状の「音導管」を伝わって耳に届く仕組みになる。使用時には耳の上ではなく下から引っ掛けるように装着する(写真3)。

写真3●耳の下から装着する
写真3●耳の下から装着する
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 2016年に発売した「Xperia Ear」と同様、ボイス操作によるアシスタント機能やヘッドジェスチャーにも対応するという。Open-styleは両耳に装着するヘッドセットのため、音楽再生にも適している点が違いとなる。

 ブースには実際に試用できるデモ機が設置されていた。こちらは開発中のためネックバンド型のデバイスに見えるが、商品化される際にはこうしたネックバンドは不要になるという(写真4)。

写真4●ソニーブースで体験できる開発中のデモ機
写真4●ソニーブースで体験できる開発中のデモ機
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 さらに、ソニーモバイルは報道関係者向けに最新の試作機も公開した。試作機のため外観は非公開としたものの、コンセプトモデルとして展示されたものに近い大きさと形状で、実際に両耳に装着して音楽を聞くことができた(写真5)。

写真5●展示されたコンセプトモデルに近い形状の試作機も体験した
写真5●展示されたコンセプトモデルに近い形状の試作機も体験した
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 試用してみると、耳からしっかり音楽が聞こえてくる一方で、周囲の話し声も普通に聞き取れることが分かった。逆に、使っている人の近くに寄っても音漏れは感じられなかった。眼鏡を付けたまま装着しても、使用感に問題はなかった。