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iPhoneは世界をどう変えたか?

ドコモの「ツートップ戦略」がとどめ、日本から携帯電話メーカーが消える日

[後編]

佐藤 仁=情報通信総合研究所 副主任研究員 2017/03/22 ITpro

 2008年7月からソフトバンク(当時はソフトバンクモバイル)が、2011年10月からKDDI(au)がiPhoneの国内販売を開始し、Appleのシェアが台頭してきた。それでも国内でシェア1位のNTTドコモはiPhoneを扱っていなかったことから、国内携帯電話メーカーにとってドコモは頼みの綱とも言えた。

KDDI(au)も取り扱いを開始したiPhone 5
出所:アップル
[画像のクリックで拡大表示]

 だが、そのドコモもiPhone導入直前の2013年夏の端末販売時には、特定の2機種だけを前面に出す「ツートップ戦略」を採用してきた。選ばれたのは、ソニー「Xperia A」とサムスン電子「Galaxy S4」の2端末で、ドコモはこの2機種に焦点を絞り、積極的にプロモーションを行って販売した。

とどめを刺したドコモの「ツートップ戦略」

 シェア1位のドコモのツートップ戦略によって、他の国内メーカーの端末は売れなくなってしまった。日本での携帯電話の販売は、メーカーが携帯電話事業者に納品して携帯電話事業者が消費者に販売している。つまりメーカーは携帯電話事業者の販売戦略に大きく影響を受けることになる。

 ドコモとしても自社の目玉商品として販売する端末だから、品質が安定していてユーザーからクレームが来ない端末を販売したいと思うのは当然だ。2013年7月26日、ドコモの加藤薫 代表取締役社長(当時)は決算発表の席で、Xperia Aは約110万台、GALAXY S4は約55万台の販売と、それぞれ売れ行きが好調であると述べた。iPhoneを導入していないにもかかわらず、シェア1位のドコモの販売力は物凄かった。

 Xperia Aを購入した約62%がフィーチャーフォンからの移行で、「スマートフォン基盤の拡大に寄与している」と加藤社長は評価している。一方のGALAXY S4は、約50%がスマホからの乗り換えで、両機種で購入ユーザーの属性が分かれたことも明らかにした。ツートップ戦略に選抜されなかった端末の販売数は10万台以下と報じられており、選抜されるかどうかが端末の売れ行きを大きく左右したことを証明した。

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