チューリッヒ・ライフ・インシュアランス・カンパニー・リミテッド日本支店(チューリッヒ生命)では現在、「契約管理システム」の刷新プロジェクトが大詰めを迎えている。
契約管理システムは、生命保険の新規申し込みの受付から査定、契約、契約中の住所変更といった保全までの一連の保険業務を支援する、同社の基幹システムになる。
第一段階として2015年9月に査定業務を自動化した。現在は2017年4月の第二段階の稼働に向け、保全業務の自動化対応を進めている(図1)。
既に効果は出ている。情報システム本部開発部の金子稔功部長は、「投入した新商品がヒットして保険契約が3.5倍に増加したが、受付から契約完了までの期間は従来の半分になった」と語る。旧システムでは難しかった業務プロセスの見える化や、査定の自動化や並列化が実現できたからだ。
3年間で経営を立て直し
契約管理システムは全社戦略の下で刷新したものだ。同社は2013年1月、日本の代表者兼最高経営責任者である太田健自氏自らが主導し、3年間の企業変革プロジェクト「100日計画」を始めた。
「日本支店を開設して16年間、企業として思ったように成長できず、契約数は減少傾向だった。これを打開し、『お客様に選ばれる』会社に変革するための経営再建プロジェクト」(金子氏)との位置付けだ。