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年収格差広がるITエンジニア

「IT業界から離れたい」エンジニアの4割は高ストレス、「就社」の人は低ストレス

ITエンジニア1万人の実態を徹底調査

栗藤 高信=ITスキル研究フォーラム 2017/02/15 日経コンピュータ
出典:日経コンピュータ 2016年12月8日号pp.43-47
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)
目次一覧

 人材不足の状況が慢性化しているIT業界。ITエンジニアの年収やキャリア志向、やりがい、ストレス状況にその影響が表れている。年齢層によっても考え方は大きく異なる。IT人材のスキルキャリアを研究するNPO法人「ITスキル研究フォーラム(iSRF)」が国内で就業するITエンジニア1万228人を対象に実施した調査結果から、その実態が見えてきた。

 今回の調査で、やりがいとストレスの状況は密接に関係していることが分かった(図12)。「全くやりがいを感じない」と答えた人の72%が高ストレス者であるのに対し、「大いに、やりがいがある」「やりがいがある」と答えた人では10%に満たない。

図12 やりがいとストレス状況の関係
「全く感じない」と回答した7割超が高ストレス者
[画像のクリックで拡大表示]

 ストレスを感じているからやりがいが低下したのか、やりがいを感じない仕事をしているからストレスを感じているのか、といった因果関係を調査結果から読み取ることはできない。少なくとも組織のストレスマネジメントを考えるうえで、仕事のやりがいを一つの要素として考える必要があると言えよう。

 キャリア意識とストレス状況の関係はどうだろうか。顕著なのは「ITの業界から離れたい」と答えたエンジニアだ。39.3%が高ストレス者という結果だった(図13)。回答者の多くは希望する職業に就いているわけではないと考えられるので、当然の結果だろう。

図13 将来希望するキャリアとストレス状況の関係
「今の会社に勤めたい」と答えた人は低ストレス
[画像のクリックで拡大表示]

 「仕事内容にかかわらず、今の会社にずっと勤めたい」と回答した層で、高ストレス者の割合が4.4%と低い点も目を引く。回答者の多くは「仕事の内容にはこだわらないし、会社に対して特に不満はない」との意識を持っているとみられる。ストレスの原因は人それぞれだが、おそらく原因となる要素が少ない状況にあると想像できる。

 ストレスの少ない生活を送れるのは当然、悪いことではない。ただ、仕事にこだわらない「就社」をしている人でなければ、ストレスを低減できない状況だとしたら、専門職であるエンジニアの環境としては問題ありと言わざるを得ない。

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