ネットワークスペシャリスト試験には受験者向けのガイドブックがあります。これを「シラバス」といいます(図2)。シラバスはインターネットで公開されていて、試験で問われる知識・技能の細目が書いてあります。要するに「どういった問題が出題されるか」が書いてあるのです。

図2●シラバスに出題範囲が書いてある
図2●シラバスに出題範囲が書いてある
試験で問われる技術や技能は「シラバス」にすべて書かれている。シラバスはIPAの情報処理技術者試験のWebサイト(http://www.jitec.ipa.go.jp/1_04hanni_sukiru/_index_hanni_ skill.html)に掲載されている。下の表はその一部分。
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 とても重要な文書ですが、残念なことにほとんどの人は読んでいません。シラバスは堅い文書ですが、一読をお勧めします。ネットワークスペシャリスト試験ではどうすれば点数が取れるのか、おぼろにわかってきます。

 また、試験問題を作る「作問者」はこのシラバスをものすごくよく見て出題しています。シラバスにないことは出題しません。作問者は「俺、変な問題作ってないよね?」って、おっかなびっくり出題しています。「シラバスにないことを問題にしてみようっと!」なんて考える陽気なお茶目さんにはなかなかお目にかかれません。

シラバス変更にも慌てない

 受験を決めたら、試験を実施する「試験センター」のことを知っておきましょう(図3)。あの子、怖いんですよね。シラバス変えるぞーって吠えたりして。

図3●シラバスが変わると言われても慌てない
図3●シラバスが変わると言われても慌てない
シラバスが変わることがあるが、過去問題を見ると、出題内容が大きく変わるというわけではない。
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 そう、試験センターはシラバスを定めて、試験問題を作ります。ときどきそのシラバスを見直して変えたりするんです。やっかいですよね。でも、必要以上に恐れなくても大丈夫です。驚いて、「ああ、試験対策書籍を全部買い換えなくちゃ」とか思わないほうがいいですよ。あの子、騒ぎを起こすの好きなんです。「シラバスに“クラウド”と“仮想化”を追加したぜ!」とかやっておくと、旬な感じが出るじゃないですか。

 もっとも、ネットワーク村は人手不足なので、シラバスが目新しくなっても出題内容はそんなに変わらなかったりします。ぶっちゃけ、過去問題の使い回しも多いです。