時間貸し駐車場「タイムズ」とカーシェアリング「タイムズカープラス」でともに業界首位に立ったパーク24。強さの秘密は自前のシステムと無人サービスで培ったIoT、そして内製で磨いたグループ力にあった。

 パーク24の業績が好調だ。2016年10月期は2期連続の増収増益を達成。主力のタイムズ駐車場が堅調に推移したほか、2014年10月期に黒字転換したカーシェアの利益が拡大。前期は会社全体の営業利益の1割以上を占める約28億円の営業利益を、カーシェアで稼ぎ出した。

 2016年10月末時点のタイムズ駐車場の件数は約1万5000カ所、車両台数にして約53万台まで増加。時間貸しではトップを独走する。

 一方、タイムズ駐車場で借りられるカーシェアの車両台数は約1万6000台、ステーション数もタイムズ駐車場の約半分に相当する約8500カ所まで増やしている。利益貢献するビジネスに育ち、市場の約7割を握る最大手となった。

 パーク24は車を「停める」だけでなく、「動く」事業でも首位固めに成功した。「動く」と「停める」の両方をグループ内に併せ持つのがパーク24の特徴であり、最大の強みになっている。車は動いたら、必ず停めなければならないからだ。

 パーク24の攻勢はこれだけにとどまらない。2016年に限っても、数多くのサービスをリリースした。なかでもカーシェアの法人開拓の切り札として用意した「クルマの運転見える化サービス」(運営はタイムズ24)や、レンタカー「タイムズカーレンタル」の車両を最寄りのタイムズ駐車場まで届ける「ピッとGOデリバリー」(運営はタイムズモビリティネットワークス)、そして予約できる駐車場「B-Times」(運営はパーク24)と、勢いは止まらない。