業務量が増えているのに人員を補充できない。そんなIT現場はいまだ多い。だがらといって、長時間の残業で対応しているようでは「ブラックIT現場」と呼ばれても仕方ない。今や残業ゼロは社会の要請。残業時間を劇的に減らす仕組みを取り入れ、ブラックIT現場と決別しよう。
まずはあなたの現場のブラック度をチェックリストで診断しよう。続いて、ブラック化しないように、残業を劇的に減らす仕組みを取り入れた現場の事例を見ていく。
業務量が増えているのに人員を補充できない。そんなIT現場はいまだ多い。だがらといって、長時間の残業で対応しているようでは「ブラックIT現場」と呼ばれても仕方ない。今や残業ゼロは社会の要請。残業時間を劇的に減らす仕組みを取り入れ、ブラックIT現場と決別しよう。
まずはあなたの現場のブラック度をチェックリストで診断しよう。続いて、ブラック化しないように、残業を劇的に減らす仕組みを取り入れた現場の事例を見ていく。
従来のやり方では、長時間残業をしても納期を数カ月オーバーしかねない超難関プロジェクト。それを従来の半分の残業で間に合わせたのは、富士通ミッションクリティカルシステムズの船木克己氏らのチームである。船木氏らは残業を増やす原因となる「悪いマルチタスク」を解消する仕組みを取り入れた。
SCSKで証券会社向けのシステム開発・運用を手掛けるチームのマネジャー、三輪 東氏はかつて、多くのチームメンバーに長時間残業をさせてしまう苦い経験を味わった。「メンバーに二度とつらい思いをさせたくない」と固く誓った三輪氏は、過重な業務量をアサインすると“赤信号”を点灯させる仕組みを取り入れた。
ブラック現場と決別する残業ゼロのための活動を盛り上げるには、笑いの要素もぜひ取り入れたい。そこで介護事業者向けシステムを開発・運用するセントワークスの小和田 和良氏らのチームは、「恥ずかしいマント」を用意した。
残業漬けでブラックIT現場と化すのを防ぐには、当事者であるメンバーの主体性が不可欠だ。NECソリューションイノベータの中村裕之氏らのチームは、前向きに取り組みやすい指標を設定。指標の達成状況に応じて「マイル」を付与することにした。
「納期厳守」と向き合うIT現場は、残業漬けになりやすい。「人は増えないし、長時間残業でこなすしかない」と半ばあきらめている人もいるかもしれない。だが、そんな状態では「ブラックIT現場」と呼ばれても仕方ない。残業ゼロを目指し、ブラックIT現場と決別すべきだ。