赤い海と深い青の空に覆われた広大な空間に、斬新なデザインのコートが、浮かんでいる。立体感があり表面のつやも感じ取れる。その周囲には四角形のオブジェが様々な角度で浮遊している。それぞれには、コートを身に付けたモデルが映し出されている─。
こんな幻想的なVR(仮想現実)空間のなかで、新進気鋭のデザイナーが仕立てた最新ファッションのショッピングを楽しむ「VRショッピング」を実現させたのが、三越伊勢丹ホールディングスだ。
VRショッピングは、2016年8月から9月にかけて、秋物の最新ファッションを提案するイベント「2016 彩り祭」の一環として、伊勢丹新宿本店で公開された。
公開の場は、新進気鋭のファッションを提案する店内スペース「センターパーク/TOKYO解放区」だ。「テクノロジーをかけあわせたファッション」をテーマに、このVRショッピングを出展した。
VRショッピングは、台湾のHTCが提供するVR端末、「HTC Vive」のHMD(ヘッドマウントディスプレー)をかぶり、コントローラーを持ってから始める。今回は、「chloma」など3つの国産ブランドで、VRショッピングを楽しめるようにした。
コントローラーで、VR空間上に浮かぶ複数のブランドロゴから1つ選んでみる。すると「赤い海と深い青の空」といったそのブランドのデザイナーが思い描く世界観が空間一面に広がる。そこにデザイナーの作品である洋服を浮かび上がる。