実名で投稿されたグルメ情報が見られるサービス「Retty」。社内の行動指針に「全員で採用」を掲げ、自社が採りたい人材の獲得に全社を挙げて取り組んでいる。同社が採用したいと考えるエンジニアはどんな人材なのか、そうした人材をどのように選考しているのか。Rettyで人事・採用を担当する柳川裕美氏に聞いた。
Rettyの開発体制は。
全社員の約半数に当たる、50人程度がサービス開発に携わっています。そのうち、エンジニアは約40人。サービスの企画をするプランナーやディレクター、デザイナーなどと一緒に、サービスを開発しています。
Rettyは国内だけでなく、世界中で使われるサービスを目指しています。既に月間利用者数が3000万人を超えましたが、まだやりたいことの数パーセントしかできていません。今後、さらにサービスを成長させるために、新しい人材に加わってほしい。新卒と中途の両面で、エンジニア採用をしています。
どのように人を集めていますか。
社員が知り合いを紹介してくれるスタイルが多いのが特徴です。特に、エンジニアはこの方法で入社する人が多くいます。たまたまそうなっているのではなく、あえてその方法を推進しています。
Rettyのビジョンは、「食を通じて世界中の人をハッピーにする」ことです。これを達成するために、「Retty Way」と呼ぶ行動指針を用意しています。全員で話し合って決めた内容で、5項目から成るのですが、そのうちの1項目が「Hire the BEST」。「全員でベストな人材を採用する」ことです。
Retty Wayの5項目はそのまま社員の評価項目になりますし、四半期ごとに贈られる賞の名前でもあります。つまり全社員が常に、良い人材の獲得を意識しているということです。
実際、全社員が採用活動をしています。社外の知り合いに声をかけるだけでなく、書類選考や面接などもみんなで担当しています。Rettyの人事業務は私が一人で担っていますが、それができるのも、ほかの社員みんなが採用活動をしてくれるからです。
元々当社には、「自分たちが一緒に働く人は自分たちで探そう」という文化がありました。一緒に働きたい人って、実は自分の周りにいることが多い。お互いをよく理解した上で入社が決まるので、ミスマッチも減らせます。実際に社員の紹介で入社した人の方が定着するし、なじむのも早いと感じています。会社としても効果的な採用手法だと考えています。