ここまではSkype for Businessやハングアウトといった、無料・低料金のWeb会議サービスを紹介してきた。これら以外にも、企業への導入を前提とした、Web会議の専業サービスもある。

高品質のサービスを提供

 Web会議専業サービスには、本連載の「Web会議ツールの基本を理解――テレビ会議とは何が違うのか?」で紹介したように、「V-CUBE ミーティング」(ブイキューブ)、「WebEx」(シスコシステムズ)、「MeetingPlaza」(NTTアイティ)など多くのサービスがある。専業サービスといっても、複数の参加者が画面に表示され、相手の映像を見ながら会議をするという基本は変わらない。一方で料金は、Skype for Businessなどと比較すると高価になっている。そのメリットはどこにあるのだろうか。

 まずは、映像・音声のクオリティだ。最新の圧縮技術や、サービス独自の手法などを用いることで、より高品質な映像・音声を提供している。

 遠隔地間で会議をする場合、中継をするインターネット回線の品質などにより、映像・音声の品質低下や遅延などが発生することもある。これについても専業サービスでは、専用サーバーや独自の中継ネット回線などを利用することで、遅延などを抑えるようにしている。これについては、海外との会議などで役に立つ。例えばV-CUBE ミーティングでは、動画圧縮技術としてWeb会議に適したH.264/SVC規格を採用し、インターネット回線の品質に応じた最適な画質で安定した配信を可能とした。フルHD画質での配信にも対応する。またMeetingPlazaでは、参加者の音声をサーバー側で合成して配信することで、回線の負荷を減らし安定した再生を実現しているといった具合だ。

 もう一つ大きなメリットが、サポートだ。24時間365日の電話受付サポートを用意していたり、Web会議を使って使用方法などを説明したりするサービスもある。単に使い方のサポートだけでなく、機材の選定といった導入支援もある。こういったきめ細かなサポートに魅力を感じるユーザーもいるだろう。

画面1●「V-CUBE ミーティング」のサービス紹介サイト。このサービスでは、24時間365日の電話サポートを提供している
画面1●「V-CUBE ミーティング」のサービス紹介サイト。このサービスでは、24時間365日の電話サポートを提供している
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