本作品は、ネスレのコーヒーメーカー「ネスカフェ ゴールドブレンド バリスタ」をHTCPCP対応にする「HTCPCP Kit」です(図1)。Raspberry Piとmbedが連携することで、動作します。Raspberry PiがHTCPCPサーバーとなり、そこから指示を受けてmbedがバリスタを制御します(図2)。

図1●HTCPCP Kitの様子
図1●HTCPCP Kitの様子
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図2●HTCPCPによる制御の仕組み
図2●HTCPCPによる制御の仕組み
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 HTCPCPとは、Hyper Text Coffee Pot Control Protocol Kitの略で、コーヒーポットを制御する通信プロトコルです。1998年のエイプリルフールにジョークとしてRFC 2324から発行されたものですが実際に利用が可能です。

 Raspberry PiでHTCPCPサーバーを起動すると、バリスタは自動的に電源が入るので、あとはcurlコマンドなどでBREWやON/OFFのメッセージを送ることでコーヒーの抽出や電源の操作を行います。

 バリスタを制御方法は操作パネルのボタンを電子的に「押したことにする」という方法を取りました。バリスタの操作基板はI2Cで通信しているのですが難解なため、今回は力技で実現しています。mbedでの基盤制御の実現をもって完成としたいです。