「Nikon FE2-Digital」は、ニコンの銀塩一眼レフカメラにデジタル受光部を取り付けた、自作のデジタルカメラです(図1)。受光部にはPi Cameraの撮像素子部分を、画像処理にはRaspberry Piを使いました。設定などはスマートフォンから行い、従来同様にシャッターを操作すれば、撮影が可能になります。

図1●35mmレンズを取り付けたところ
図1●35mmレンズを取り付けたところ
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 大学入学の祝いに父に買ってもらったNikon EF2は30年たっても故障一つしない丈夫なカメラです。たまに取り出してはシャッターを押して、「もったいないな、何か使えないかな」と思っていましたと。そこで都合良く登場したのが、Pi CameraとRaspberry Piでした。

 制作のコンセプトとしては、FE2にはできるだけ手を加えないこと(図2)、受光部はフィルムの代わりと割り切ること、フィルムが現像されるドキドキ感を残すためにLCDは搭載しないこと、シャッターボタンで撮影したり、フィルム巻きなどのオリジナル感を大切にすることなどです。応募後も、ISOやシャッタースピードの設定について改良を進めています。

図2●背面はアルミ板を加工し、オリジナルボディーに合わせた壁紙を貼ってある
図2●背面はアルミ板を加工し、オリジナルボディーに合わせた壁紙を貼ってある
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