魚の飼育を完全自動化したシステムです(図1)。気温・湿度・気圧・水温の監視、ライトのオン/オフ制御、自動・リモート給餌、ライブ動画配信が可能です。スマートフォンや音声で操作できます。このシステムを「IoTアクアポニックス」と名付けました。「アクアポニックス」とは、水耕栽培と魚の養殖をかけ合わせた言葉で、循環型のエコな農業のことです。アクアポニックスには「手間がかからない」という利点があります。
ハードウエアには、Raspberry Pi 2 Model B、USBマイク、ダイソーのUSBライト、Webカメラ(C270)、USBハブ(SUGOI HUB)、温度・湿度・気圧センサー(BME280)、水温センサー(DS18B20)、振動センサー、ブレッドボードなどを利用しています。OSは、Raspbianです。
1時間ごとに温度・湿度・気圧・水温の値をラズパイで取得します。取得値は、クラウドサービス「ニフティクラウド mobile backend」にそのまま送信しています。クラウドサービスに全データを保存し、スマートフォンアプリで最新100件をグラフ化します(図2)。アプリ開発には「Monaca」を、グラフの描画には「am Charts」を使用しています。
USBライトの制御は、USBポートの電源をオン/オフする「hub-ctrl」というソフトを使用しています。スマートフォンから素早くオン/オフできるようにサービス「sango」を使っています。
毎日決められた時間に自動で給餌します。スマートフォンからも給餌できます。こちらもsangoを利用しています。振動センサーで餌箱を揺らして給餌します。
ライトの制御と給餌は、USBマイクからの音声認識でも可能です。音声認識には「Julius」を用いています。
水槽の動画監視には「MJPG-streamer」というソフトを利用しています。外出先からも監視可能にしています(図3)。