人工知能(AI)の演算処理を担うことを目的に開発された半導体チップのこと。特に2017年は、ディープラーニング(多層ニューラルネットワークによる機械学習)の学習や推論に特化したチップが相次ぎ登場しそうだ。

 米グーグルは2016年5月、同社がディープラーニングの演算に特化した「Tensor Processing Unit(TPU)」を1年前から使っていることを明らかにした。囲碁AI「AlphaGo」やGoogle翻訳で実際に活用しているという。米インテルは同年8月、ディープラーニング専用チップを開発する米ナーバナシステムズ(Nervana Systems)の買収を発表、2017年後半には製品を出荷する考えだ。

 日本では、富士通がディープラーニング専用チップ「Deep Learning Unit(DLU)」を2018年度中に出荷する方針を示しているほか、PEZY ComputingグループのDeep Insightsが、2018年中頃に同じく専用チップを完成させることを目指している。