スマートフォン全体の出荷台数が減少傾向にあるなか、SIMフリースマートフォンが元気だ。格安SIMの普及に伴い、発売される機種数が増え、総出荷台数も増加傾向にある。今年の前半は、ASUS、ファーウェイ、FREETEL(メーカーはプラスワン・マーケティング)の“3強”が市場をリードしていたが、下半期にはどんな端末が注目を集めたのか? 主に7月以降に発売されたモデルを振り返り、最新の売れ筋のトレンドを分析したい。

躍進が目立ったファーウェイ

 SIMフリースマートフォンは、メーカー直販、MVNOでのセット販売、量販店、Eコマースなど、幅広いチャネルで販売される。そもそもメーカーが出荷台数を公表しておらず、販売台数の調査方法によってもランキングが異なるので、実際に売れている端末は把握しづらい。されど、下半期に最も売れ行きが好調だったメーカーは、ファーウェイとASUSの2社と断言して間違いないだろう。

 ファーウェイは、6月に発売した「HUAWEI P9」(税込価格:5万4864円)と「HUAWEI P9 lite」(税込価格:2万7864円)がどちらもヒットを記録し、とくに独ライカカメラ(以下ライカ)と共同開発したダブルレンズカメラを搭載する「HUAWEI P9」は、今年を代表するスマホとして取り上げられることも多く、11月25日からは新色も追加された。

新色が追加されるほどの人気を集めたHUAWEI P9
新色が追加されるほどの人気を集めたHUAWEI P9
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最大の特徴は、独ライカカメラと共同開発したダブルレンズを搭載していること
最大の特徴は、独ライカカメラと共同開発したダブルレンズを搭載していること
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