[サーバー]ハードとソフトを組み合わせて実現
コンピュータシステムは、サービスを利用する側(クライアント)と提供する側(サーバー)から成り立っている。例えば「Google」の検索エンジンであれば、パソコンのWebブラウザーが米グーグルが用意するサーバーにアクセスして情報を得る。
サーバーは提供する役割(サービス)によって様々な種類がある(図4-1)。ファイルサーバーや、動画コンテンツを配信するストリーミングサーバー、名前解決を提供するDNSサーバー、IPアドレスなどの接続情報を端末に配布するDHCPサーバーなどだ。
サーバーの構成要素
サーバーは一般的に、汎用的なコンピューターにソフトウエアを組み込んで実現する。
企業でよく使われるのはいわゆるx86サーバー▼だ。ほぼパソコンに近い構成だが、構成部品の信頼性や性能の向上が図られている。多くのクライアントからの処理要求をスムーズに処理するため、性能や可用性を確保しなければならないためだ。サーバーは一部の構成部品が停止しても、システムが停止しないよう、ハードウエア部品を冗長化するのが普通だ。
きょう体はラックマウント型とブレ―ド型がある。比較的小規模な環境や、拡張ボードを多数搭載したい場合はラックマウント型が、中規模以上で運用管理の容易さや集中管理のやりやすさを重視する場合はブレード型が選ばれる。ブレード型はラックマウント型に比べ、1台のラックに搭載できるCPUの個数が多いので、スペースや消費電力の削減に役立つ。
ソフトウエアは汎用的なサーバーOS▼が使われる。この上で、サービスを実現するアプリケーションソフトを動かす。
米インテルと米AMDのCPUが使われるサーバー。パソコンとほぼ同じ命令を実行するCPUを搭載する。
サーバーOSの役割はハードウエアを抽象化することと、一元的な管理/制御機能を提供することにある。サーバーOSには様々な製品があるが、Windows ServerやLinuxが代表的。