顧客企業に対するイメージ刷新と関係強化。その切り札となるのが新たな戦略組織だ。競争優位性はどこにあるのか。吉川幸彦社長が語る。

(聞き手は戸川 尚樹=ITpro編集長、編集は清嶋 直樹=日経コンピュータ)

顧客企業の事業部門との関係性を強化していくとのことです。吉川さんがアピールしたい日本テラデータの強みは何ですか。

 我々の強みは、アナリティクスでビジネスの課題を解決し、どう効果を出すのかというところまで一気通貫でサポートできる点です。

日本テラデータ 代表取締役社長 吉川幸彦氏
日本テラデータ 代表取締役社長 吉川幸彦氏
(撮影:陶山 勉、以下同じ)

 データ分析のハードウエアやソフトウエア、クラウドサービス、コンサルティングなどを個別に提供する企業は多くあり、部分的に競争になりますが、我々は最初から最後まで全て手掛けているのが強みになります。

 顧客企業がデータアナリティクスによって成果を生み出すためには、我々コンサルティング力の強化が必要になります。データアナリティクスによってビジネスで成果を生み出すためのノウハウ。お客様は今、これを求めています。

 これに応えるため、テラデータは2017年1月1日付で、世界同時に「アナリティクス・ビジネス・コンサルティング(ABC)本部」を新設したのです。日本テラデータのABC本部は現在、約30人ですが、順次増員していきます。

コンサルティング力を強化しているIT企業はほかにもあります。ABC本部の強みというか目玉は何ですか。

 顧客企業の業種や業務の知識を備えた「インダストリーコンサルタント」と呼ぶ人材と、データ分析スキルを備えたデータサイエンティストを、組織として一体化したのがABC本部です。ビジネスに精通したコンサルとデータサイエンティストが一つのチームとして、顧客企業の課題解決策の実現を進めるのが特徴です。