開発と運用の担当者や組織が連携してITインフラを素早く改善し続ける「DevOps」を現場に取り入れ、MVNO事業の中核となる顧客システムの刷新を進めるNTTコミュニケーションズ。長年、ウォーターフォール型の開発体制に慣れていたシステム部員も、自ら手を動かすよう変わってきたという。

 例えば、ソフトウエアの構築やテストに関わる作業を自動化する「CI(継続的インテグレーション)ツール」や、実行環境の設定などを自動化する「CD(継続的デリバリー)ツール」などについて、部員自身が体得したうえで最適なものを選ぼうとしている。現在はトライアル構成として、ビルド用の「Gradle」、単体テスト用の「JUnit」、データ収集用の「SonarQube」などを試しているという。

システム部員がDevOpsツールを操りテスト作業をこなす
システム部員がDevOpsツールを操りテスト作業をこなす
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 「ツール単体の良し悪しを考えるのではなく、社内システムのアーキテクチャーやスケーラビリティをどう考えるか、マイクロサービス化を前提に開発の粒度をどう絞り込むかといった方向性を踏まえて必要なツールを選んでいく必要がある」と、システム部担当部長の中沢修氏は話す。