都道府県CIOフォーラムは、第14回年次総会を8月29日・30日の2日間にわたって奈良市内で開催した。初日は、各自治体のマイナンバー関連システムと政府が運営する情報提供ネットワークシステムとの最終連携テストに関して、準備状況や課題を討論した。2日めは自治体でのクラウド活用がテーマ。午前は、各都道府県が構築中のセキュリティクラウドの運用方法を議論。午後は、BCP(業務継続計画)や最適化の観点から、クラウド活用のあり方について意見を交わした。

(構成:本間 康裕=日経コンピュータ、写真:行友 重治)

都道府県CIOフォーラム 第14回年次総会 プログラム
会場:ホテル日航奈良(奈良市)
8月29日(月) 初日
13:40-14:10Opening Networking(名刺交換、展示コーナーご案内)
14:10-14:20奈良県CIO挨拶 奈良県総務部長 一松 旬氏(10分)
14:20-14:30会長挨拶 都道府県CIOフォーラム会長 奈良県 CIO補佐官 二見 強史氏(10分)
14:30-15:00議事(活動報告ほか)
15:00-15:30協賛社セッション ビザ・ワールドワイド、富士通
(30分休憩)
16:00-18:00 ディスカッション1「情報提供ネットワークシステムとの総合運用テストに向けて」
【講演】「情報連携開始までのスケジュール及びこれに向けた準備等について」(30分)
総務省 大臣官房企画課 個人番号企画室長 下仲 宏卓氏

【報告】「北海道・東北ブロックでの総合運用テストの実施に向けて」 (15分)
宮城県 震災復興・企画部 情報政策課 副参事兼課長補佐(総括担当) 水戸 信吾氏

【報告】「埼玉県における総合運用テストへの対応」(15分)
埼玉県 企画財政部 IT統括幹 山口 均氏

+ディスカッション[庁内での連携テストの実施状況と課題、地域ブロックでの総合運用テストの計画と課題](60分)
18:20-19:20Reception (情報交換会)
8月30日(火)2日目
9:00-9:20Opening Networking(展示コーナーご案内)
9:20-9:25初日の総括 都道府県CIOフォーラム会長 奈良県 CIO補佐官 二見 強史氏(5分)
9:25-11:05ディスカッション2「自治体情報セキュリティクラウドの構築後の運用方法」
【報告】「京都府におけるセキュリティクラウドの構築・運用計画」(15分)
京都府 政策企画部 情報政策統括監 原田 智氏

【報告】「福岡県における自治体情報セキュリティクラウドの構築と運用」 (15分
福岡県 企画・地域振興部 情報政策課 情報企画監 古保里 学氏

+ディスカッション[実装方法、体制、運用方法、インシデント対応、職員教育など](70分)
(20分休憩)
11:25-12:10協賛社セッション NTT 東日本、ヴイエムウェア、ハミングヘッズ
12:30-13:20Lunch(情報交換会)
13:30-13:50【特別報告】「平成28年熊本地震 情報企画課の対応について」(20分)
熊本県 企画振興部 情報企画課 情報企画監 島田 政次氏
13:50-15:20ディスカッション3「自治体情報セキュリティクラウドの構築後の運用方法」
【講演】「自治体システムに向けた今後の施策と都道府県への期待」(仮)
総務省 大臣官房審議官(地域情報化担当) 猿渡 知之氏

+ディスカッション[セキュリティ強靭化、サイバー攻撃/広域災害を想定したBCP、コスト最適化、役割分担など](60分)
15:20-15:30総括&閉会の挨拶
都道府県CIOフォーラム会長 奈良県 CIO補佐官 二見 強史氏(10分)

●都道府県CIOフォーラムとは

 都道府県および関係団体のCIO(情報化統括責任者)または情報化推進担当責任者で構成する任意団体。相互の情報共有や民間IT企業も含めた意見交換を通じて、IT施策の推進に寄与することを目的に2003年8月26日に設立された。基礎自治体にもオブザーバー参加を呼びかけており、今回の年次総会には千葉市、大阪市、神戸市、福岡市も参加した。「日経BPガバメントテクノロジー」が事務局を務めている。