ディープラーニングを実際に使ってみるには、ディープラーニングフレームワークを利用するのが簡単だ。もちろん、理論を学んでゼロから作ることも不可能ではないし、各種の演算ライブラリーなどに学習に利用できるような機能をサポートしているものもある。しかし、最初から作るというのもかなり大変な作業だ。
ディープラーニングフレームワークを使うと、サンプルやフレームワークとともに運営されているモデルの流通サービスなどが利用できる。簡単に言うと、ディープラーニングの難しい部分を飛ばして、実際にどんなものなのかを試せる。
ここからは、実際にディープラーニングを試してみることにする。
ディープラーニングフレームワークをPCで動かすに当たり、考慮したのは米エヌビディア(NVIDIA)のGPUを搭載していること、ある程度CPU性能が高く、搭載メモリー容量が大きなこと。完全に好みの仕様に仕立てるためにデスクトップPCを自作する、という手もあったのだが、今回は最近様々な製品が登場している「ゲーミングノートPC」で動かしてみることにした。ノートPCなら組み立てなど手間の掛かることももなく、どこにでも持っていけるメリットがある。
選択したのは、マウスコンピューターが2016年10月に発売した「NEXTGEAR-NOTE i5530」シリーズだ。4コア/8スレッドのCore i7を搭載しており、GPUに開発コード名「Pascal」で呼ばれていた最新世代のGeForce GTX 1060を採用している。NEXTGEAR-NOTE i5530シリーズは14万9800円(税別)の構成から選べるが、今回は、メモリーが32GBと大容量でSSDとHDDの2台のドライブを搭載したモデルにした。主な仕様は下の通りだ。
CPU | Core i7-6700HQ (4コア/8スレッド、2.6GHz、最大3.5GHz) |
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チップセット | Intel HM170 |
メモリー | DDR4 32GB(最大64GB) |
ストレージ | M.2/NVMe SSD 256GB+Serial ATA 1TB HDD |
グラフィックス | GeForce GTX 1060(メモリー6GB) |
ディスプレイ | IPS方式、1920×1080ドット、15.6型 |
主なインタフェース | IEEE 802.11ac/a/b/g/n、Bluetooth 4.2、SDカードリーダー、 HDMI×1、Mini DisplayPort×2、USB 3.0×3、 USB 3.1 Type-C×2、ギガビットイーサネット |
外形寸法/重量 | 幅385×奥行き271×高さ27.9mm、約2.7kg |
OS | Windows 10 Home 64ビット |
直販価格 | 17万9800円(税別) |
事前にインターネットで検索したところ、「ディープラーニング用に機材を調達するとき、ゲーミングノートにしてみた」という記述も見かけた。このPCにUbuntuをインストールして、ディープラーニングフレームワークを動かす。