ITデューデリジェンス(資産査定)とは、主にM&A(買収・合併)の際に、買収先企業の情報システムを調査することを指す。買収先が、保有するIT資産の状況を正確に把握することで初めて、新会社発足日(Day1)までのシステム改修や、将来的なシステム統合(Day2)の計画が立てられる。しかし、ITデューデリジェンスの重要性は、十分に浸透しているとは言い難い。

 本連載では全5回にわたり、ITデューデリジェンスの「いろは」を解説する。ITデューデリジェンスの適用範囲は、M&Aだけにとどまらない。自社のIT資産を調査する際などにも生かせる方法論であり、学べるところは少なくないはずだ。