主にSE出身の営業担当者に向けて、複数のメンバー(スタッフ)で効果的に営業活動を展開する「チーム営業」の進め方を説明する本連載は、今回が最終回です。

 前回(Webコンテンツの変更もチームだと劇的に効果が上がる)までで、チーム営業の考え方から実践方法までを説明しました。今回はまとめとして、多くの営業部門に当てはまると思われる「リード獲得と商談折衝の担当分け」に関するケーススタディを紹介します。

ケーススタディ:
リード獲得と商談折衝の担当を分ける

 営業の予算を達成するためには、商談の受注確度を高めたり、商談の単価を上げたりする必要があります。ただ、そもそも商談数が少なければ、いくら受注確度を高めても予算の達成は困難です。商談の単価を上げるのも限度があります。

 そうなると、他の手段を考える必要が出てきます。一般的なのは、リード(引き合い)そのものを増やすという方法です(図1)。

図1●リード獲得と商談折衝
図1●リード獲得と商談折衝
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リードの主流はネット、プッシュ型施策で補う

 昨今、リードの獲得はネットが中心となっています。Webサイト(商品紹介ホームページ)を使えば、リードを効率よく獲得できます。MA(マーケティングオートメーション)システムを利用すると、リード獲得から商談化までの自動化も可能です。例えば、Webサイトの閲覧履歴やメールの開封履歴などの個人を特定できない情報と、Web問い合わせ時の個人情報をひも付けて、個々の顧客の行動を把握し、最適な営業アクションを実行できるようになります。

 問題は、Webサイトから得られたリードだけで、目標の受注や売上を狙える数を獲得できるとは限らないことです。その場合、リード獲得のためのプッシュ型施策を並行して実施する必要があります。