産業用ロボット大手のファナックが2016年12月末に提供開始するIoT(インターネット・オブ・シングズ)向けのプラットフォーム「FIELD system(FANUC Intelligent Edge Link and Drive system)」。クラウドとエッジを連携させつつ、エッジ側の比重を高めたIoTのアーキテクチャーをFIELD systemでは「エッジヘビー」として打ち出している。一般に「エッジコンピューティング」と言われているアーキテクチャーだ。

 ファナックはFIELD systemのAPI(アプリケーション・プログラミング・インタフェース)を8月29日に公開している。ヒルトン東京お台場(東京・港)でパートナー企業向けに開催した「FIELD system Partner Conference」で製造業やITベンダー約200社を集め、技術説明会を開いた(写真)。

写真●8月29日に開かれた「FIELD system Partner Conference」の様子
写真●8月29日に開かれた「FIELD system Partner Conference」の様子
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 同日の参加企業を見ると、トヨタ自動車、ホンダ、日産自動車などの自動車メーカーがユーザー企業として参加。日立製作所、富士通、NECなどのITベンダー、NTTやKDDIなどの通信事業者なども名を連ねた。

 「IoTを取り巻く世界の大きな潮流に対する答えとして、当社が開発してきたプラットフォームに参加してほしい」。APIを公開した狙いについて、登壇した稲葉善治 代表取締役会長 兼 CEO(最高経営責任者)はこう呼びかけた。

 FIELD systemの特徴はオープンなプラットフォームであること。他社の工作機械もつなげられる。パートナー企業はFIELD system上で動作する様々なアプリケーションを自由に開発できる。ITベンダーが参加する狙いはここにある。