新しい住まいやライフスタイルに関する情報を掲載するWebサイト「HowScope(ハウスコープ)」の開設1周年イベントで、『社食を通じてみる、新しい場のつくり方』という題でトークセッションが開催された。2017年11月21日、スマートニュースの社員食堂「SmartKitchen(スマートキッチン)」でのことだ。

 スピーカーは、スマートニュースの冨田憲二氏、ヤフーの沼田瑞木氏、太陽ホールディングスの尾身修一氏、大手印刷会社(社名非公開)の小薗誠氏の4人だ。司会は、HowScopeを運営するamidusの坂井裕之氏が務めた。

左から、スマートニュースの冨田憲二氏、ヤフーの沼田瑞木氏、太陽ホールディングスの尾身修一氏、大手印刷会社(社名非公開)の小薗誠氏
左から、スマートニュースの冨田憲二氏、ヤフーの沼田瑞木氏、太陽ホールディングスの尾身修一氏、大手印刷会社(社名非公開)の小薗誠氏
(撮影:名久井 梨香、以下同じ)
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 これまで「社員食堂」というと、値段は安いものの、味はそこそこ、といったイメージがあった。しかし最近のIT企業では、さまざまなスタイルで、こだわった食事や心地良さを重視した空間設計に取り組んでいる。トークセッション冒頭では、スピーカーが在籍する各社の社食について説明があった。

 スマートニュースは2015年に、東京・渋谷にある神宮前オフィス2Fに社食を設けた。基本はイベント向けのスペースを、昼の時間帯だけ社食として活用している。料理は、渋谷区桜丘町にあるカフェ「daylight kitchen(デイライトキッチン)」のスタッフが、3階の執務スペースにあるキッチンで調理する。このカフェは、スマートニュース創業時のオフィス近隣にあったのだという。

 「『社員に健康的な食生活を』『コミュニケーションの活性化を』という創業者の想いから、福利厚生の一環として社食を用意した。業者を選ぶに当たっては、当時の社員の多くが『daylight kitchen』の料理を好きだと言っていたので、思い切って社食を作ってくれないかと相談した。そうしたら、スマートニュースのために社食事業を立ち上げてくれた」(冨田氏)。

 特徴は、契約農家から仕入れた無農薬野菜を使用しているところ。社食は無料で、人気メニューはカレーライスだという。「月1回程度カレーが出る。スパイスを調合するところから作っていて、毎回違う味のカレーが提供される。同じカレーは2度と出てこない」と冨田氏は話す。