業務で発生する膨大な写真・動画データをAI(人工知能)・機械学習で解析し、省力化やサービスの機能向上に生かす取り組みが増えている。AIの要素技術のうち、大量のデータから特徴点を自動抽出するディープラーニング(深層学習)の適用で効果を上げやすい。米グーグルが中心となって開発され、公開されている機械学習ライブラリー「TensorFlow」など、一般に利用できる環境も整いつつある。

 こうした状況から、部分的な画像解析AIの実用化に踏み切る企業も現れている。ただし、元データの収集の手間取ったり、条件によっては学習・解析の精度に難があったりという課題もある。先行企業の事例から技術のメリットとデメリットを明かしつつ、現時点での現実的な使いどころを探る。