人間で言えば引退時期に差し掛かりつつある「京」は4つの世界ランキングのうち今なお2冠を制し、意気軒昂のようだ。京は、文部科学省と理化学研究所(理研)から委託を受けて富士通が開発したHPC(ハイ・パフォーマンス・コンピューティング)、いわゆるスーパーコンピュータ(スパコン)である(写真1〜3)。2011年11月と2012年6月にスパコンTOP500で世界最速を獲得し、2012年9月から神戸の理化学研究所計算科学研究機構で共同利用に供されている。

写真1●京スパコン本体(筆者撮影)
写真1●京スパコン本体(筆者撮影)
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写真2●京を収容する神戸の理化学研究所 計算科学研究機構(筆者撮影)
写真2●京を収容する神戸の理化学研究所 計算科学研究機構(筆者撮影)
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写真3●京は駅名にもなっている(筆者撮影)
写真3●京は駅名にもなっている(筆者撮影)
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 スパコンは5〜10年で次世代機と交代する。比較的寿命が長い京の場合も、2021年度にポスト京「Flagship2021(仮称)」が代わりに計算科学研究機構で本格運用に入る。今年は京が2011年に稼働してから7年目に当たる。