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北川 賢一のIT業界乱反射

終焉に向かうItanium、コンピュータ業界にもたらしたもの

北川 賢一=日経コンピュータ 2017/04/05 日経コンピュータ

 米インテルのサーバー用64ビットプロセッサ「Itanium」の新バージョンが2017年後半にも出荷開始の見通しだ。5年ぶりのItaniumの開発コード名は「Kittson」だが、Itaniumシリーズの最後のプロセッサになる可能性が高い。口さがない連中は、たそがれゆくプロセッサを搭載したサーバーを購入すると「きっと損」をするだろうという。インテルは、Kittsonから先のItaniumについてロードマップを示していないのである。

 それにしても、このItaniumほど業界を騒がせ、プロセッサのイノベーションに水を差したものはない。結果論ではあるが、富士通やNEC、日立製作所など日本のコンピュータ業界に与えたダメージは大きく、技術評価の重要さを改めて浮き彫りにした。国内3社は、ある面でItaniumに将来を賭けたのであった。Itaniumは、独自プロセッサを持たない国産勢を魅了するに十分な資質を備えているとされたからだ。

凄まじいインパクトをIT業界に与えたItanium

 インテルは1997年、Itaniumの命令セットアーキテクチャー「IA-64」を公表した。同社はIA-64こそがハイパフォーマンスプロセッサとして選ばれたアーキテクチャーだと主張した。業界に存在する全てのマイクロプロセッサをItaniumが飲み込むとまで言い切ったのだ。「全てのOSのサポートや主要プロセッサのエミュレーションを疑似仮想化で受け、信じられないほどの性能を発揮する」というのがうたい文句である。

 これを著名なリサーチ会社、米IDCが強力に後押しした。IDCは1997年のIA-64の発表に併せて、Itaniumがマイクロプロセッサ業界を制覇し、その売り上げは2001年に380億ドル(約4兆円)に達するだろうと大胆予言した。これにより、当時20ドル前後だったインテルの株価が、2001年には100ドルまで暴騰した。

 このIDC予測が全くの見込み違いであったことは、その後実証される。IDCは有名な「IDC Itanium Forecast」で、Itaniumの出荷予測を年々引き下げていった。市場における出荷実績が反映されるに伴い、毎年どんどん下方修正し、2001年の380億ドルの予測が2009年には約50億ドルにまで萎んでしまった。

 Itaniumが成功した唯一の市場と言われた国内サーバー市場でも、凋落傾向は明らかだ。ガートナージャパンのサーバー市場データによれば、Itanium出荷開始から2年目の2002年におけるItaniumサーバー出荷金額は約4億円でシェアは0.1%だったが、2005年に11%と2桁に乗せ、ピーク時の2007年には15%にまで上昇した。しかし、ミッションクリティカルサーバーの決め手としてItaniumとLinuxを組み合わせ、グローバルで年間1000億円ビジネスを夢見た富士通が、結局はピークの2008年度でさえ85億円(うち海外13億円)と鳴かず飛ばずの末に、Itaniumを見限ってから2年目の2012年には7%に落ちている()。

図●各社のサーバー売り上げに占めるItaniumサーバーの割合
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