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永井昭弘のそれって丸投げ?ユーザー責任を斬る

提案書は求めるのは4社まで、理由は二つ

永井 昭弘=イントリーグ 2017/08/07 日経SYSTEMS
出典:日経SYSTEMS 2017年8月号p.8
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)
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 筆者が提案依頼書(RFP)の作成やベンダー選定のコンサルティングを実施する際、お客様である発注者には「RFPを提示するベンダーは4社以内にしましょう」とお願いしている。

 これには二つの大きな意味がある。一つは筆者のようなコンサルタントだけでなく、発注者自身にきちんとベンダー選定を行ってもらうためだ。「提案書は本編30ページ以内+別紙は自由」と指定したとする。発注側で本編だけを評価するような仕組みにしたとしても、4社合計で120ページを読まなければならない。

 もし10社ならば300ページを読んで評価しなければならない。別紙を合わせると100ページ超の提案書もざらなので、別紙にも目を通すとなると調達担当者は気が遠くなる。そうなると提案書を飛ばし読みせざるを得ない。わざわざRFPを作成して、多くのベンダーから提案を集めたのに、飛ばし読みでは本末転倒だ。現実的に発注者がきちんと提案書を読み込んで評価できるのは3~4社である。

 もう一つの理由は、勝ち目のない案件のために提案書を作るという無駄をベンダーにさせないためだ。RFPに対する提案書作成に掛かる労力は大きい。仮に提案書作成期間が2週間とすれば、少なく見積もっても営業1名+SE2名が掛かり切りとなり、そこにレビューなどが入ると、人月で計算して軽く百万円単位の金額になる。

 10社が提案しても勝つのは1社で、残り9社の提案書作成労力と費用は報われない。その無駄となったコストは回り回ってどこかのユーザー企業が支払う。こうしたベンダーは今回のニーズに合わないと判断したらなるべく早くその旨を伝えるべきだ。コンペの雰囲気を盛り上げるために頭数をそろえて提案してもらおうというのは、発注者のわがままである。

 「RFP提示前ですが、今回はお引き取りを」と告げると「なんとか提案書だけでも出させてほしい」と食い下がるベンダーもいるが、きちんと説明して断るのがベンダーに対するマナーである。コンペは勝つ可能性のあるベンダーだけで行うべきだ。

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