左から吉村氏、草野氏、清水氏
左から吉村氏、草野氏、清水氏
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 ドワンゴは、インターネットを利用した通信制の高等学校「N高等学校」(N高)のカリキュラムの一つとして、プログラミング教育に取り組んでいる。N高のプログラミング教育の責任者である清水氏、N高生向けに無料で提供している課外授業のN予備校でプログラミング教育を担当する吉村氏、N高生向けの通学制コース「バンタン プログラマーズ・ハイレベル・ハイスクール」(PHH)の責任者である草野氏に話を聞いた。今回はPHHの話題が中心だ。

(聞き手は大森 敏行=日経NETWORK


PHHはそもそもどういうところから始まったのか。

草野:2015年9月くらいに川上さん(カドカワ代表取締役社長、ドワンゴ代表取締役会長である川上量生氏)と一緒に食事をしたときに「高校を今度作る」という話を聞き、「プログラミングの講師を探しているが、頼めないか」という話になった。もともとは生放送の講師を依頼されたが、それは断った。自分が教育に取り組むときには、目の前に生徒がいない状況ではできないと思ったから。生放送以外に対面の授業も考えていると聞いて始まったのがPHHの取り組みだ。

 2015年10月くらいから「まずコースの名前を決める」というところから始めた。初期から考えていたのが「プログラミングの勉強だけをするのはやめよう」ということ。プログラミングが不要という意味ではなく、技術だけだったらN予備校でも習得できるという意味だ。「プログラマーに必要はことはなんでもやろう」「プログラマーになれる教室にしよう」というところから「プログラマーズ・ハイレベル・ハイスクール」と名付けた。「プログラミング・ハイレベル・ハイスクール」ではないのが重要だ。「プログラマーとして必要なものをすべてやる」というのが基本構想になっている。2016年1月から月に1回、体験授業を繰り返している。授業は4月から始まった。