802.11nと11acには、図1のように複数のチャンネルを束ねて(つまり使用する周波数の幅を広げて)通信帯域を増やせるチャネルボンディングという技術がある。なかでも802.11acでは、チャンネル4つ分の80MHz幅でボンディングすることができる。20MHz幅と比較して約4倍の通信速度になる。

図1●チャネルボンディングのイメージ
図1●チャネルボンディングのイメージ
(出所:日経NETWORK)
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周波数を大幅に消費する

 ボンディングをした場合、通信速度は上がるという利点はあるものの周波数を大きく消費することになる。

 例えば、既存の802.11nのアクセスポイントが48ch(20MHz幅)で運用しているとしよう。利用人数が増えてきたし、802.11ac対応端末も増えてきたのでもう一台は802.11acのアクセスポイントを導入しよう。折角なので「11acのアクセスポイントは80MHzボンディングしてみよう!」という純粋な気持ちで、36ch+40ch+44ch+48chの80MHz幅にした場合に、互いにどれくらいの影響が出るのだろうか。

 11nのアクセスポイントは、米ブロケードのRuckus R300、11acのアクセスポイントは米ブロケードのRuckus T300を利用した。2つのアクセスポイントを並べスループット測定をしてみた(写真1)。

写真1●802.11nのアクセスポイントと802.11acのアクセスポイントを用いた測定風景
写真1●802.11nのアクセスポイントと802.11acのアクセスポイントを用いた測定風景
(撮影:三井情報)
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