LTEをベースとしたLPWAの主要方式には、NB-IoTとLTE-Mの2つがある。今回は、これらの標準化の経緯について見ていく。
LTEでGSM並みの低電力・低コストを実現
3G/HSPA(High Speed Packet Access)やLTEの標準化を行う3GPP RAN(Radio Access Network、無線アクセスネットワーク)仕様グループでLPWAの検討が始まったのは、2011年半ばから開始されたリリース11(Rel-11)の「マシン型通信(Machine Type Communications:MTC)」スタディアイテム▼からである(図13)。
その当時、今でいうセルラー系IoTのデバイスはGSMネットワークでの展開がほとんどであった。その理由はデバイスの価格はもちろん、サービスエリア(カバレッジ)も3GやLTEに対して優位な位置にあったためである。一方で、今後はLTEが急速に普及していくことは明らかだった。