FinTechの大波は世界中の金融機関に押し寄せている。IDGグループと日経BPは2016年8月3日、「FinTech Impact Tokyo 2016」を開催。FinTech活用で先端を走るシンガポールのDBS銀行のほか、みずほフィナンシャルグループ、IDC、アマゾンジャパン、金融庁が取り組みや分析を紹介した。全5回にわたりFinTechの最新トレンドを報告する。
FinTechグローバルトレンド
「FinTech Impact Tokyo 2016」に見るFinTechの最新動向
目次
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デジタル変革の鍵はデータ、既存銀行はデータを持たないFinTechを怖れる必要はない
IDC Financial Insights、Managing Director、Financial Services & IT Executive Programs、Cyrus Daruwala氏
「FinTechが既存の銀行業に取って代わることはなく、従来の金融機関ができなかった部分を埋めるために 利用するもの」。例えばP2Pでの口座開設、送金や支払い、銀行の新しい送金システム、遅いといわれる銀行の諸手続きの改善などに利用するのがFinTechだ。
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シンガポールのFinTech先進銀行DBS Bankが取り組む金融サービスのイノベーション
DBS Bank Group Head Digital Bank、IBF Fellow、Olivier Crespin氏
「顧客が新規口座開設などについて質問するとバーチャルアシスタントが回答する仕組みを導入している。スマートフォンに話しかけるだけで様々な銀行サービスを受けられる。手のひらの中に銀行があるようなものだ」。シンガポールDBS BankのOlivier Crespin氏は「FinTech Impact T…
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銀行法改正の狙いは銀行業務・サービスの活性化、FinTech前提に技術革新と仮想通貨へ対応
金融庁 総務企画局 企画課 信用制度参事官室 企画官 神田潤一氏
「2014年4月、FinTechが銀行業務を切り崩すという記事がFinancial Times紙に掲載され、多くの銀行家や関係者が危機感を持った」──。「FinTech Impact Tokyo 2016」で金融庁 総務企画局 企画課 信用制度参事官室 企画官の神田潤一氏が講演、金融庁がFinTe…
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FinTechが銀行業務の本丸、決済を変えれば破壊的イノベーションが起こる
みずほフィナンシャルグループ 執行役常務グローバルプロダクツユニット長 兼 インキュベーションPT担当役員 山田大介氏
「FinTechは我々のビジネスを奪いつつある。今、知られていないライバルが突然目の前に現れて、市場を席巻することもあり得る」。
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膨大な取引データで融資前に自動審査、アマゾンのFinTech事例「Amazonレンディング」
アマゾンジャパン ディレクター セラーサービス事業本部 事業本部長 星 健一氏
Amazonマーケットプレイスの販売事業者に対するサポート策の一つが、運転資金を融資する「Amazonレンディング」である。Amazonレンディングの仕組みで特徴的なのは、膨大なAmazonの取引データを自動解析することで融資前に審査を完了する点にある。
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