Windows 10 Anniversary Updateが2016年8月2日から配布開始された。このアップデートは、「RedStone 1」の開発コード名で呼ばれていた。Windows Insider Programで配布されていたビルド14393がRedStone 1ことRS1となった。既に累積的なアップデート(Cumulative)が3回行われており、バージョン番号は1607.10となっている(画面1)。なお、本特集では、表記が長くなるため、Windows 10 Aniversary UpdateをRS1と表記する。

画面1●WinVerの表示は、「バージョン1607(OSビルド14393.10)」になっている。プレビュー版の段階ですでに3回アップデートがあった
画面1●WinVerの表示は、「バージョン1607(OSビルド14393.10)」になっている。プレビュー版の段階ですでに3回アップデートがあった
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ペン、Cortana、Windows Helloがポイント

 マイクロソフトによれば、RS1の特徴は、「ペン」「Windows Hello」「Cortana」だという。「Inkワークスペース」(画面2)は、タスクバー右側の通知領域にあるアイコンから起動する。ペンを使う機能を集約したパネルで、3つのペン対応アプリ(画面3)などが起動可能なものだ。

 キーボードとマウスという従来型のPCに対し、これらがないタブレットのような新しい形状のPCに対して、マイクロソフトは、ペン、音声などによるユーザーインタフェース(UI)である「ナチュラルUI」を提唱している。その1つが具体的な機能として搭載されたわけだ。もっとも、マイクロソフト自身が販売するSurfaceシリーズはペンを装備しているほか、2015年にN-Trigからペン技術を買収しており、そのプロモーションと考えられなくもない。

画面2●INKワークスペースは、通知領域のペンのアイコンで表示されるパネルで「付箋」、「スケッチパッド」、「画面スケッチ」の3つのアプリや最近利用したペン関連アプリの履歴機能などがある
画面2●INKワークスペースは、通知領域のペンのアイコンで表示されるパネルで「付箋」、「スケッチパッド」、「画面スケッチ」の3つのアプリや最近利用したペン関連アプリの履歴機能などがある
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画面3●ペン関連アプリの1つスケッチパッド。3種のペンを使い全画面を使って描画が可能。RS1で搭載されたルーラー機能で直線の描画が容易になった
画面3●ペン関連アプリの1つスケッチパッド。3種のペンを使い全画面を使って描画が可能。RS1で搭載されたルーラー機能で直線の描画が容易になった
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