格安SIMへの関心の高まりに加えて、総務省が「実質0円スマホ」の販売を禁止したことも追い風となり、販売台数を順調に伸ばしているSIMフリースマホ。今年上半期に発売されたモデル(2016年7月までに発売された端末を対象とした)を振り返り、売れ筋のトレンドを分析してみたいと思う。
「3強」がSIMフリー市場をリード
日本のSIMロックフリーのスマートフォン市場では、3つのメーカーがシェアトップを競っている。ASUS、ファーウェイ、プラスワン・マーケティングの3社だ。
ASUSは、2014年11月に発売した「ZenFone 5」が大ヒットして以降、スペックが異なるZenFoneシリーズを展開し、着実に販売台数を伸ばしているメーカーだ。今年は、2月に光学3倍ズームカメラを搭載する「ZenFone Zoom」、3月に5000mAhの大容量バッテリーを搭載する「ZenFone Max」を発売し、ラインナップを強化した。
主力モデルとして4月に発売したのは5.5インチHDディスプレイを搭載する「ZenFone Go」だ。クアッドコアCPUと2GBのメモリーを搭載し、実売価格は1万9800円(税抜)。コストパフォーマンスの高さで人気を集めている。
ZenFoneシリーズは、MVNOがSIMとセット販売する端末としても引っ張りだこの存在だ。8月からはau回線を利用するUQ mobileも「ZenFone Go」の販売を開始、9月からはmineoがドコモプランとauプランの両方に対応する端末として販売を開始する。なお、ASUSが6月にグローバルで発表した最新フラッグシップ「ZenFone 3」も、下半期には日本で発売される見通しだ。